ひとさじのときめき

BOOKS,ZINE/写真/つぶやきミックス

「重要文化財の秘密」展の感想と神保町のlomographyと

東京国立近代美術館70周年記念展「重要文化財の秘密」入り口にて

国立近代美術館で開催されている、「重要文化財の秘密」展を見にいきました。

開催前から気になって気になって。
「問題作」が「傑作」になるまで  という副題のそそること!
重要文化財になる前は何か問題が!?私には想像すらできないので、こりゃ行くしかないと。(まんまと行くことに)

展覧会のポスター

これは音声ガイドが欲しいな、と思い久しぶりに借りてみました。ヒミツ案内人は声優の小野大輔氏、解説ナレーターは朝の顏ともいうべきアナウンサーの新井恵理那さんです。

重要文化財だけに教科書に出てくるような作品が多く見られ、どれもものすごい迫力。
そんななか今回これはすごいなぁ〰️!と感動したのが

  • 横山大観「生々流転」1923年(大正12年)
  • 鈴木長吉「十二の鷹」1893年(明治26年)
  • 初代宮川香山「褐釉蟹貼付台付鉢」1881年(明治14年)

横山大観「生々流転」はなんと40メートルに及ぶ水墨画です。
墨の濃淡と筆さばきで水の流れや岩肌・山の風景を、また薄めた墨で空気をも描いてるのではないかと思わせる。そして最後の余白。
40メートルの水墨画の大作に、時間の流れや水の音、しっとりした空気感までも感じたのでした。

水墨画は写真でいうモノクロームの世界とも通じるものがあるんじゃないか、と私は思っています。白と黒であらわす世界観。

十二羽の鷹が並ぶのは金工作品です。金工でこれだけのリアルな鷹は見たことがありません。しかも発表は明治時代なのですよ。
これはアートというよりは職人の技術と観察力の粋、神業みたいな領域。

褐釉蟹貼付台付鉢もそうです。陶芸作品で、簡単に言えばほぼ実物大の蟹が器に貼り付いてるんです。蟹は本物か!?と見まごうものです。

超絶技巧と呼ばれるリアリズムをもって生まれた作品は、日本人ならではの技術力と観察力、作り出したものに魂を吹き込んでいるかのようです。
閉館して誰もいなくなったらきっと蟹は動いてるし、鷹は館内を飛び回ってると思う!!「ようやく誰もいなくなったぜ」とか言って。

 

今回の展覧会では撮影可能の作品も多く、撮ろうか迷いました。ブログ的には撮ってお見せしたいところですが、私のスマホ写真の写りじゃ「なんだ、こんなもんか」で終わりかねません。

人間もそうですが、実際に会ってみると印象が変わったりします。

重要文化財に登録されるまで途方もない時間をかけた作品たち、作品の評価は時代の流れで変わるもの。
その時の周りの評価や意見に惑わされずに己れの美を貫く、日本の芸術家たちの魂を感じる圧巻の展覧会、気になるかたは是非。まだ会えますよ。
会期は2023年3月17日(金)から5月14日(金)までです。


f:id:morino-sango:20230419212352j:image

と、展覧会を観終わった後はちょっと足を延ばして本の街・神田神保町へ。
途中で台湾?中国?の旅人の女の子に声を掛けられ、本をバックにスナップ写真をお手伝い。むこうは中国語でこちらは日本語だけど、言いたいことはお互いわかりました。(たぶん)

そんな私は今回は本屋さんではなく、お目当ては神保町に新しくオープンしたlomographyの実店舗です。
フィルムも値上がることだしな、ちょっと買いに行くか!ということで行ってみると、場所は少しわかりにくいところにありました。

明治大学をバックに。飲食店が立ち並ぶ路地の一角にお店がありました。

Googleマップのナビは「到着しましたお疲れさまでした~」なんて言ってたのに、「どこにあるのさ?」って通り過ぎましたもの。
引き返して周りをよく見たら建物の2階にひっそりとlomoのロゴが!
隠れ家的なお店なの!?
f:id:morino-sango:20230419212429j:image

その日は夏日で汗をかきかきしながらも(フィルム何買おうかな~)とワクワクして2階へ。
って行ったらお休みでした・・・なんだあ。がっくし。

神保町のlomoは開店している日が数日しかないようで。
とりあえず4月はそんな感じ、まだ本格稼働してないのでしょうか。行く前に営業日を要チェックです!

※なのでフィルム値上がり前の購入はできずに諦めました・・・

 

今日のときめきBGM
小さな恋のうた / MONGOL800